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米軍基地と校舎の外れ――キミノオルフェの音楽の原体験

ポエトリーポップと名付けた独自のスタイルを体現するアーティスト・キミノオルフェが、1stアルバム『君が息を吸い、僕がそれを吐いて』をリリースした。

snacc編集部は、アルバム収録曲を中心に披露したワンマンライブ終了後の彼女を直撃。音楽の原体験や、特徴的な歌詞が生まれる背景、について話を聞いた。

本記事は全2回のうちの1本として、彼女の音楽的なルーツとなる2つの体験について掘り下げる。

 

――今回のインタビューでは、キミノオルフェの音楽的なルーツについて伺います。音楽に関して、最初にガツンと衝撃を受けたものってなんだったんでしょうか。

高校時代にコピーバンドを始めたんですけど、その頃に地元のライブハウスでよく遊んでいたんです。それが音楽の原体験にあたると思います。地元の山口県には米軍基地があるんですが、そのライブハウスは米軍基地からそう遠くない場所にあって。

 

――基地が隣接する地域って独特のエキゾチックな雰囲気がありますよね。やっぱり外国の人は多かったんですか?

そうですね、通っていたライブハウスも客席は屈強な米兵のお客さんでぎゅうぎゅうになっていました(笑)。 ハードコア系のバンドがよくステージに上がっていたのをよく覚えてます。

 

――ハードコアに触れていたというのはけっこう意外です。

たぶん私にとって、ハードコアが原点なんだと思います。当時あのライブハウスには、ぐわあっと感情を吐き出す言葉がめいっぱい詰めこまれているような曲を演奏するバンドがたくさんいました。

私もたくさんの言葉を詰めこむところがあるので、影響を受けているかもしれません。ただ残念ながら、当時観ていたバンドは今もうみんななくなってしまったと思います。

 

―ライブハウスに通っていた頃は、ご自身もコピーバンドで活動していたんですよね。それは高校の軽音部で?

そうですね。高校では軽音部の部長をやっていました。部長といっても、幽霊部員ばかりだったんですけど。それに部費が集まらなくて苦労もしましたけど、その分縛るものがなくて、ある意味自由にやれていたと思います。

 

――いいですね! そこでのびのび音楽に触れられたんですね。

ご近所さんからうるさいと苦情が来て、部室が第二校舎の階段下に追いやられたこともありましたけどね(笑)。でも、私は校舎の外れの部室がなんともいえず居心地よかったので、昼休みそこで一人過ごすことも多かったです。今もふとあのときの埃っぽい匂いや、蝉の鳴き声を思い出すことがあります。

Deep Dive (テキストインタビュー)
・孤独な時代を経て変化を遂げたキミノオルフェの言葉

#quickbite (動画インタビュー)
・#quickbite 0001 – キミノオルフェ・蟻

sessions (フォトセッション)
・sessions 0001 – キミノオルフェat ワンマンLIVE”半径3メートルのキミへ” (2018.7.15)

 


[PROFILE]
キミノオルフェ
■公式サイト:https://www.kiminoorphee.com
■公式Twitter:https://twitter.com/kiminoorphee

 


[リリース情報]

 

平石 ゲル
Writer
平石 ゲル

ライター。音楽・ファッション・エンタメ系メディアに寄稿。

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