アニメ『色づく世界の明日から』ED曲を歌ってるやなぎなぎってどんな人?
2018/11/30 コラム
現在好評放送中のアニメ『色づく世界の下から』。長崎県を舞台に、魔法が存在する西暦2078年の未来から、祖母の手で60年前の過去へと送られた女子高生の月白瞳美の物語を描いた作品で、石原夏織、本渡楓、東山奈央、千葉翔也、村瀬歩など、今をときめく若手人気声優たちが多く出演しています。
本作の魅力はなんといっても、その映像の美しさ。長崎の美しい景色、夜景、花火、朝もや、夕焼け、桜、木漏れ日…などなど、どの瞬間を切り取っても美しい一枚絵のイラストを眺めているかのような、完成度の高さを誇っています。
さて、そんな本作でED曲『未明の君と薄明の魔法』を歌っているのが女性シンガーソングライターのやなぎなぎです。これまでに多くのアニメ関連曲に関わってきている彼女。この記事ではその魅力がわかるように、3つのポイントでご紹介します。
supercellの2代目ゲストボーカル
もともと、ウェブサイト「プレイヤーズ王国」で多数のオリジナル曲を制作したり、「ガゼル」名義で「ニコニコ動画」に動画を投稿していた彼女。
その後、2008年3月をもって動画投稿サイト上での活動を引退しますが、「nagi」名義で「supercell」に参加することに。メジャーデビュー曲『君の知らない物語』は、西尾維新原作の大人気アニメ『化物語』のEDテーマに起用され、ユニット同様、nagiは大きく知名度を上げます。
その後、「supercell」でシングル3枚とアルバム1枚に携わり、ソロ活動へ。2012にはシングル『ビードロ模様』をリリースし、「やなぎなぎ」としてソロデビューを果たします。
『俺ガイル』『凪のあすから』…人気アニメの楽曲に続々起用
『君の知らない物語』が『化物語』のED曲だった影響でしょうか、その後も彼女は多くのアニメ関連曲を担当することになります。
たとえば5thシングルの『ユキトキ』は『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』(通称『俺ガイル』)のOP曲です。
本作のメインヒロインのひとり・雪ノ下雪乃の想いに沿ったタイトルと歌詞が魅力のこの楽曲。とくに「アザレアを咲かせて暖かい場所まで 連れ出して 連れ出して なんてね」というサビのフレーズは、「美少女・頭脳明晰・実家がお金持ち」という一見完璧でありながら、実は自分の意見を持つことが苦手で、人に依存してしまいがちな弱さを持つ雪ノ下雪乃の心理を、見事に表現しています。
ちなみに、作詞はやなぎなぎ自身で、作曲・編曲は花澤香菜への楽曲提供などで知られる、「ROUND TABLE」北川勝利が担当。爽やかで切ない曲調ながらも、前向きな明るさを持った楽曲は、青春ラブコメのOP曲として非常に高い完成度を誇っています。
また、6thシングルの『アクアテラリウム』はアニメ『凪のあすから』のED曲として起用。この作品を制作しているアニメ制作会社の「P.A.WORKS」は冒頭でご紹介した『色づく世界の下から』も手がけており、やなぎなぎはその歌声を2作品に添えていることになりますね。
儚く澄んだ、聴く人の心に深く刺さる歌声
透き通った優しい歌声も、彼女の魅力…と言いつつ、世の中には透き通った歌声のアーティストはたくさんいますので、実際の楽曲をご紹介しながらその魅力をお伝えします。
たとえば前出の『凪のあすから』の後期ED曲に起用された『三つ葉の結びめ』は、彼女の歌声の優しい部分の色が強く出た楽曲で、甘美なストリングスの音色もあいまって、「人間が海中と陸上に分かれて住む世界が舞台」というSFな設定でありながらも、同時に叙情的な要素を持った世界観の本作に、非常によくマッチしています。
また、一方でアニメ『ベルセルク』のEDテーマに起用された『瞑目の彼方』は、エレクトロな音色が印象的な楽曲。その中でやなぎなぎの儚くも澄んだ高音が幾重にも交わり、独特な浮遊感を味わうことができます。ダークファンタジーの傑作として知られる同作ですが、彼女の歌声が合わさることで、さらなる奥行きが生まれていると言えるでしょう。
以上がやなぎなぎの魅力をサクッと楽しむ3つのポイントです。他にもたくさん素敵な曲があるので、気になった方はぜひチェックしてみては。
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