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ギターのコードはなぜ、CDEFAB……と並んでいるの?

楽器を手にしたら、まずはドレミファソラシは弾いてみたくなるもの。

しかしギターの場合は一音一音でドレミを弾くより、6本すべての弦を使って奏でるコード弾きが基本になるうえ、そもそもドレミファソラシ…ではなく、代わりにCDEFGAB…というアルファベットが並ぶのが一般的。

しかも、「ド」がAだったらABCDEFG…ときれいに並ぶのとわかりやすいものですが、「ド」はCなので、CDEFGABとちょっとややこしい並びになります。

なぜこんなにややこしいことになっているのでしょう?

世界の音名

音名とは、音の高さを表す名前のこと。まずはいろいろな地域の音名表記をみてみましょう。

イタリア式 Do(ド) Re(レ) Mi(ミ) Fa(ファ) Sol(ソ) La(ラ) Si(シ)
アメリカ・イギリス式 C(スィー) D(ディー) E(イー) F(エフ) G(ジー) A(エイ) B(ビー)
ドイツ式 C(ツェー) D(デー) E(エー) F(エフ) G(ゲー) A(アー) H(ハー)
日本式
十二律(中国)式 黄鐘 (こうしょう) 太簇 (たいそう) 姑洗 (こせん) 仲呂 (ちゅうりょ) 林鐘 (りんしょう) 南呂 (なんりょ) 応鐘 (おうしょう)

現在、日本式表記が音名として採用されることはほとんどありませんが、「ハ長調」、「イ短調」など、調を表す言葉としてわずかに残っています。

そしてお気づきでしょうか。日本式表記もまた「イロハニホヘト」の最初のイではなく、3番目のハが「ド」と対応しています。

これは、日本に西洋音楽の考え方が流入してきた際、アメリカ・イギリス式音名表記のABCDEFGにイロハニホヘトが当てはめられたため。つまり、CDEFGABの理由がわかればハニホヘトイロの謎も解けるはずです。

昔はラが基準の音だった

この不思議なズレの事情を調べると、音に名前を与えた中世ヨーロッパにさかのぼります。

当時は、Aつまり「ラ」が最低音として基準になっていました。そして低い順にABCDEFGとアルファベットを音名として当てはめていきます。

それから時は流れ、Cである「ド」が基準の音と考えられるようになりました。

まとめ

つまりまとめると、音名を定めた時代には「ラ」の音が始まりで、そこから順に振られたため、「ラ」がAとなり、シ、ド…と続くと「ド」がCになる。

時代が代わり「ド」が始まりの音となったため、Cから始まる音の配列が親しまれ続けているということです。

 

Writer
snacc編集部

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