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たなしんが黒髪に! グッドモーニングアメリカの「実質ワンマン」対バン相手は…

2018年に結成10周年を迎えるグッドモーニングアメリカが、9/28(金)にマイナビBLITZ赤坂で対バンライブをおこなった。しかし実質的にはワンマンライブと言っていいだろう。と

いうのもこの日の対バン相手は、他でもない自身の前身バンド「for better, for worse(フォーベターフォーワース)」だったからだ。

グッドモーニングアメリカは、東京都八王子市の高校の同級生で結成されたロックバンド。アニメ『ドラゴンボール改』のエンディング曲に起用された『拝啓、ツラツストラ』などの人懐っこいメロディと伝わりやすい歌詞の楽曲で知られる。

この日は10周年を記念して発表した初のベスト盤リリースツアーのファイナル公演。

また、11月14日に6thオリジナルアルバム「!!!!YEAH!!!!」の発売を発表したばかりとあって、会場はメンバーの登場を心待ちにするファンのポジティブなエネルギーで満ちあふれていた。

for better, for worse(写真:watanabe’kool’syo)

開場とともにfor better, for worseが登場。金髪・短パン・サングラス姿がトレードマークのムードメイカー・たなしんも、こちらのバンドのベーシスト・田中慎二郎として登場する際は黒髪にシックなファッション、裸眼で終始無言。観客と共に叫ぶ代名詞的パフォーマンス「ファイヤー」もここでは封印し、ベース演奏に徹した。

ハイペースで演奏を続けていくなかでも印象的だったのは最後の3曲。これらは、性急なテンポ、ギターの流麗なメロディと、メロコア色の強かった活動初期の楽曲たち。

たなしんもとい田中慎二郎のベースラインからはじまる『Can you hear?』をはじめとして、叫ぶようなツインヴォーカル、それまでの曲に比べ格段に手数の増えたドラムと、ポップな楽曲で知られるグッドモーニングアメリカとは打って変わって激しい楽曲を聴かせた。

最後の曲は『Never forget your mind』。やはり同様に直球のメロコアナンバーだ。古くからのファンには馴染み深いものなのだろう、演奏が始まると関係者席では「あっ」と短い声を上げ顔をほころばせ、一緒に歌いながら感慨深げにステージを見つめる人の姿があった。

MCでは、「フォーベターはMCをやらないバンドだったので、何を話せばいいのかわからないんだけど」と終始戸惑った調子だったが、今回のツアーで対バンしてきたバンドに感謝を述べた。

同じ高校の同学年であるTOTAL FATについては「自分たちがバンドを組むきっかけになったバンド」と言及。同じステージを踏む感慨深さを語った。

また、ツアーのセミファイナルで共演したBIG MAMAもまた同じ高校の2学年下の後輩。今回for better, for worseとして演奏することで、高校の学園祭で同じステージに立った3組が一同に会した貴重なツアーとなった。

【セットリスト】
1. A waiting room
2. A landscape back to us
3. Angel ladder
4. I’m sorry, thank you
5. Drop a curtain with kiss scene
6. 350 miles away
7. Unchangeable
8. In the rain
9. Can you hear?
10. Heartstrings
11. Never forget your mind

グッドモーニングアメリカ(写真:watanabe’kool’syo)

続くグッドモーニングアメリカのステージでは、金髪に戻った田中慎二郎改めたなしんがいつも通りのハイトーンヴォイスで客を煽り「ファイヤー」の大合唱。

なだれ込むように演奏が始まると、観客の期待が爆発するように、ステージ前方では観客が激しく体をぶつけあったり、頭の上を人が通り過ぎていったりと、興奮に包まれた。

全編英語詞の硬派なメロコアサウンドを聴かせたfor better, for worseが、身近なテーマを耳馴染みのいい軽やかな音で届けるグッドモーニングアメリカに変化していく中で経験した様々な苦楽、創意工夫の日々に思いを馳せると、胸が熱くなる。

MCでは、ニューアルバム「!!!!YEAH!!!!」で3年ぶりのワンマンツアーのほか、地元・東京都八王子市の3つのライブハウスを横断しておこなうライブ・サーキット方式のイベントの開催を発表した。

・ライブ・サーキット『HACHIDORI天狗祭サーキット』公式サイトはこちら
・3年ぶりのワンマンツアー『みんなで!!!!YEAH!!!!ONE-MAN tour 2019』公式サイトはこちら

【セットリスト】
1. 言葉にならない
2. コピペ
3. Darwin’s Train
4. ウォールペーパーミュージックじゃ踊りたくないぜ
5. 心臓抉って
6. カラツ風ガ吹キツケル
7. マリオネット演者ノ詩
8. アブラカタブラ
9. イチ、ニッ、サンでジャンプ
10. あなたの傍に猛ダッシュで
11. 空ばかり見ていた
12. 餞の詩
13. 未来へのスパイラル
14. キャッチアンドリリース
15. STAY WITH ME
16. YEAH!!!
17. 拝啓、ツラツストラ

平石 ゲル
Writer
平石 ゲル

ライター。音楽・ファッション・エンタメ系メディアに寄稿。

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