不思議なメロディでクセになる人続出?変拍子の曲ってどんなの?
2018/11/13 コラム
「ZAZEN BOYZ」「ゲスの極み乙女。」「tricot」「Maison book girl」 etc……。これらのバンドやグループに共通するキーワード「変拍子」。摩訶不思議なメロディで、ついついクセになる人続出の変拍子サウンドですが、そもそも変拍子っていったいなにを指しているの?
いまさらこんな疑問を人に聞くのも恥ずかしい? この記事では、そんなシャイな方の悩みにスパッとお応えしちゃいます。
そもそも「拍子」ってなに?
「拍子」を英語にすると「Beat(ビート)」。8(エイト)ビートなんてワードには聞き馴染みのある方も多いのではないでしょうか。
8ビートとは、ドラムパターンのひとつで「4分の4拍子で8分音符を基本としたビート」を指します。
急に用語が飛び出し、とても分かりづらいですね。
では手拍子で考えてみましょう。
ほとんどの場合、手拍子は「1(イチ)、2(ニイ)、3(サン)、4(シイ)」でリズムをとっていると思います。これは「4拍子」になります。
「4拍子」をさらに細かくし「イ、チ、ニ、イ、サ、ン、シ、イ」のリズムで手拍子をしてみましょう。これが「8拍子」です。
このように一定のリズムで拍子を刻むとどうなるのか。答えは簡単。
ずばり、とってもノリやすいのです。
変拍子ってどんな拍子?
変拍子という言葉が指す意味は、大きく3つに分かれます。
まず第一に、5拍子や7拍子など、ちょっとマニアックな拍子のこと。基本的には「純粋な奇数拍子」がそれです。
格ゲーのコマンド風に表記すると、下記のような感じ。
純5拍子=(強-弱-弱-弱-弱)
純7拍子=(強-弱-弱-弱-弱-弱-弱)
第二に、拍子が一定じゃないもの。
「混合拍子」と呼びますが、例えば「2拍子+3拍子(5拍子)」や「2拍子+2拍子+3拍子(7拍子)」などといった構成をされるリズムなどを指します。
たとえば、映画『ミッション:インポッシブル』のテーマは「3拍子+2拍子(強-弱-弱-中強-弱)」で構成される5拍子の代表曲といえます。
『ミッション:インポッシブルのテーマ』
第三に、「可変拍子」。
曲の中で頻繁に拍子が変わる楽曲がこれに当たります。「考えるより感じよ」ということで、ここで一曲。
ZAZEN BOYS『Himitsu Girl’s Top Secret』
どうでしょう。独特なメロディの動きと変態性を感じられたでしょうか。
最近では、さらにアイドル界にも変拍子の波が到来。
Maison book girl『room』
めまぐるしくも刺激的でキャッチーなメロディが変拍子の魅力と言えるでしょう。
まだまだ「複合拍子」や「ポリリズム」などが存在し、難解な「拍子」のなかで、さらに奥深い変拍子ワールド。
世の中には「11拍子」や「19拍子」など構成が複雑なものも数多。ハマったら抜け出せない変拍子にご傾聴あれ!
(佐藤広行)
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