DJやレコード通がよく使う言葉「ヴァイナル」ってどんな意味?
2018/11/10 コラム
身近にDJやレコード好きがいる人は、もしかしたら彼らの口から「ヴァイナル」という言葉を聴いたことがあるかもしれません。でも、正直意味は知らない……という人も少なくないはず。
そんなあなたのためにサクッと「ヴァイナル」の意味と正しい使い方をご紹介します!
要は、レコードのこと
「ヴァイナル」とは、端的に言えばレコードのことです。「なんだよ!」とがっくりきた人もいるでしょうが、そうなんです。レコードのことです。
じゃあなんでそんな言い方をするようになったのかというと、実は「ヴァイナル」というのはレコードの素材から来ている言葉なのです。
要は、ビニールのこと
「ヴァイナル」とはvinyl。そう、ビニールのことなのです。またまた「なんだよ!」とがっくりきた人もいるでしょうが……。
そもそもビニールとは、皆さんご存知のようにレジ袋や長靴、バッグなど、さまざまな用途で使われる樹脂製の素材のこと。このビニール製のレコードが多く普及していることからレコードを「ヴァイナル」と呼ぶことが広まったと考えられています。
つまり、ジーンズのことをデニムと呼ぶのと同じことと考えるとわかりやすいかもしれません。
しかし「レコード=ヴァイナル」じゃない!
由来を知ったところで、1つ注意しなければいけないことがあります。というのも、先程「ヴァイナルとはレコードのこと」と申し上げましたが、決してレコード=ヴァイナルではないのです。順を追ってご説明しましょう。
レコードのご先祖様は、発明王エジソンが発明した「フォノグラフ」という音を記録・再生する機械。このときはまだ円盤ではなく真鍮製の筒を用いていましたが、のちにレコードが発明されると、ゴムなどの樹脂を経て「シェラック」と呼ばれる素材でできたもので一旦落ち着きます。
ところがこのシェラック、摩耗しやすく落とすとすぐに割れてしまう非常にもろいもので、その代用として使われるようになったのがビニール製のレコード。そう、「ヴァイナル」なのです。
つまり、ビニール製でないレコードも存在するということ! 慣例的に呼ぶとしても、本来の意味としては誤りということになる可能性があるのです。
この呼び方は、古くからのレコードファンの間でというより、DJとして活動しているヒップホップ・レゲエなどの若いリスナーの界隈で使われはじめた言葉といわれています。
由緒正しい言い回しというわけでもないので、間違いを避けたければ「レコード」と呼んでおけば、ひとまず間違いはないかもしれません。
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