意外と知らない?「キーボード」と「シンセサイザー」の違い
2018/11/22 コラム
「キーボード」と「シンセサイザー」について、どちらも鍵盤のある電子楽器という認識はあれど、具体的な違いは知らない方も多いのではないでしょうか。
実際のところMVやライブではなかなか全体像が見えないことも多く、普段から違いをよく観察できる場面が少ないことも、違いがあまり知られていない一因かもしれません。
今回はそんな、意外と多くの人が違いを知らない「キーボード」と「シンセサイザー」についてそれぞれ解説します。
キーボードとは?
「キーボード(keybord)」は名前のとおり、「鍵盤」という意味。つまり実は鍵盤がついている楽器全般のことを指します。ピアノ、エレクトーン、オルガンなど、あらゆる鍵盤楽器がキーボードに分類されます。
ではシンセサイザーとは?
「シンセサイザー(synthesizer)」は英語のsynthesize(合成する)に由来する言葉で、音を合成する機材のことを指します。つまり、実は「鍵盤のある楽器」といった意味合いはもたないということ。
シンセサイザーは1台でピアノ、管楽器、ドラムといったさまざまな音色を再現できるものが多く、またその音の高さや反響の具合を操作して新しい音を「合成」することができます。
鍵盤のついているシンセサイザーは多いですが、「シンセサイザー」という楽器の定義には鍵盤のある・なしが関係ないため、鍵盤のないシンセサイザーも存在します。
たとえば、鍵盤の代わりにスイッチやノブ、また「フェーダー」と呼ばれる上下に動かすツマミや、「パッド」という柔らかい材質のボタンなどを操作して音を出すシンセサイザーも数多く存在します。
ギターやベースのように1つの楽器の音にこだわるのではなく、様々な楽器の音を出したいプレイヤーに合ったものといえます。
結局「キーボード」と「シンセサイザー」の違いは?
まとめると、「キーボード」は鍵盤楽器の総称。「シンセサイザー」はさまざまな楽器などの音を合成して鳴らす楽器(鍵盤のあり・なしは関係ない)ということ。
つまり、鍵盤付きのシンセサイザーであれば「キーボード」と呼んでも「シンセサイザー」と呼んでも大丈夫です。
シンセサイザーの音が特徴的なのってどんな曲?
最後に、シンセサイザーの使われいる有名な曲を1曲ご紹介しましょう。1978年に結成された日本の音楽グループ・YMO(Yellow Magic Orchestra)の『RYDEEN』。この曲はCMタイアップのほか、映画やゲーム、プロレスの入場曲などさまざまなシーンで使用された楽曲です。
(天神 よしあき)
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