闇の中からメジャーデビュー!? 謎だらけのVTuber「ミソシタ」とは?
2018/11/06 コラム
2018年9月時点で、登録者5000人以上と日々増え続けているバーチャルYouTuber「ミソシタ」。
8月末には、輝夜月(かぐやるな)がVRライブハウス「Zepp VR」で仮想空間ライブを成功させ、大きな話題となりました。
そんな中、8月17日にポニーキャニオンからメジャーデビューし、1stアルバムでオリコンデイリーアルバムランキング初登場3位を獲得したバーチャルYouTuberが注目されています。それが「ミソシタ」です。
このミソシタは容姿、言動、雰囲気などの全体的な世界観が他の投稿者たちと大きく異なり、自身のチャンネル「poemcore tokyo」では、謎めいた動画が多数アップロードしています。
一体、彼(彼女?)は何者なのか、視聴者を引きつけるのはなぜか、紹介します。
バーチャル世界ならではの奇妙な存在
ミソシタがYouTubeに動画を投稿し始めたのは2018年の3月4日から。青白い肌や円錐状の頭など、性別の見分けがつかない独特の容姿でデビューしました。
なぜこのような姿なのか、本人は「僕はバーチャル、バーチャルだから自由。街中全裸ウォーキング自由」、「男とか女とか処女とか童貞とか、そりゃリアルのやつの概念だ。バーチャル。僕はバーチャルだ」と動画内で語っています。
仮想世界ならではの、非実在感を全面に押し出したキャラクターであることが分かります。
動画は、薄暗い闇の中でカメラに向かって語りかけてくるものが多く投稿されています。
その発言は「カラスが食べたい」「箱の中から飛び出してきたのはよくできた中年女性の木彫だった」など、意味不明なものが多いのが特徴。
こうしたミソシタの動画に対して「クセになる」「インパクト強すぎ!」といったコメントを書き込む視聴者が多く、独特の世界観に引き込まれているようです。
闇の中で流行っている“ポエムコア”を発信
ミソシタは、時折“ポエムコア“という言葉を発しています。彼によれば、闇の中で流行っている音楽であり、自身の発表している楽曲もそれに当たるようです。上の『ミッドナイト・ファイティングブリーフ』という動画では、木馬に乗ったミソシタが長い廊下を進みながらラップしています。
「人の闇は笑うな だが俺の闇は笑え」「生きてる間は魂で楽しむ 全裸で木馬乗り込む夜」といったインパクト代の歌詞が視聴者の心をつかみ、2018年9月の時点で再生回数は24万回を突破。
それ以降も、ポストロックユニット・world’s end girlfriendとのコラボレーション楽曲『地下二階のレジスタンス』を発表するなど、活躍の幅を広げています。
ポエムコアとは一体どういったものなのか、ミソシタのプロデューサーであるBOOLは、インタビューの中で以下のように語っています。
こうしたポエムコアの手法を取り入れた楽曲に人気が集まり、2018年10月7日には、渋谷WWWで初の単独ライブが決定。「クソみたいな現実に絶望してる時間は無い。バーチャルからリアルを変えるんだ。」と意気込みを語っています。
意外と相談上手な一面も?
パフォーマンスや音楽でカルト的な人気を誇るミソシタですが、視聴者との交流のために「ミソシタ相談室」というコーナーで相談に答えることもあります。
その内容の多くは下ネタですが「誰と結婚すれば幸せになるか?」という質問に対して「結婚自体はただのシステムだ。幸せになれるかじゃなくてお前が誰なら幸せにできるかという視点を持て」と、思いのほか真摯に相談者と向き合う一面も見られます。
また、同じバーチャルYouTuberである小山内めいとお互いにビデオレター形式で動画を送り合ってコラボレーションするという企画もあり、決して近寄りがたい孤高の存在というわけではないようです。
配信サイト「SHOWROOM」で、視聴者たちと交流することもあるので、参加してみてはいかがでしょうか?
(堀田隆大)
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